ABOUT PREVENTIVE DENTISTRY
「予防歯科」とは、むし歯などにかかってからの「治療」ではなく、かからないようにする「予防」を大切にする考え方です。
生涯を健康な歯とお口で過ごすためには、歯科医院などでの定期的な「プロケア(プロフェッショナルケア)」と、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいて自分自身で行う毎日の「セルフケア」を欠かさず実践することがとても大切です。
毎日行っている歯磨き、自信はありますか。
自分では丁寧に「磨いているつもり」でも、磨き残しがあるかもしれません。また、使用するセルフケア製品も、毛先の形状や硬さ、ヘッドの大きさが異なる歯ブラシ、リスクに応じた様々な薬用成分が配合された歯磨剤など、多くの製品の中から自分に合ったものを選ばないと十分な効果が得られない場合があります。
歯ぐきの状態や歯並びなど、お口の状態は一人ひとり異なります。磨けていない部分やむし歯ができやすいところ、歯ぐきの状態などをプロの目でチェックしてもらい、自分に合った歯磨きの方法やセルフケア製品を指導してもらいましょう。
3ヶ月おきに定期健診に通っても、歯科医院でプロケアを受けるのは年4回だけ。
お口の健康を維持するためには毎日のセルフケアが欠かせません。
効果的なセルフケアを行うためにも、定期健診を受けましょう。
①お口の状態をチェックして、予防措置をしてもらえる
定期健診では、「むし歯などにならないための予防措置」をしてもらえることが最大のメリットです。
また、むし歯や歯周検査などにより早期発見・早期治療にもつながります。
特に痛みがなくても、体のメンテナンスの1つとして定期的に健診を受けることで、歯やお口の状態をチェックするだけでなく、自分では取り切れない歯垢や着色汚れ、歯石を取り除いてもらえます。
②全身の健康維持に役立つ
お口の健康は、全身の健康にも影響します。
歯周病によって様々な「病気のリスク」が出てきます。例えば、「糖尿病」は歯周病と深い関係があり、糖尿病が悪化すると歯周病が進行し、歯周病の治療によって糖尿病が改善することが分かってきました。
また、「歯が19本以下で義歯を使っていない人は、20本以上の歯がある人に比べて、認知症の発症リスク※1や転倒リスク※2が高まる」という研究結果や、「残っている歯の本数が多いほど長生き」という報告※3もあります。
定期健診を受け、必要に応じて治療やメンテナンスを行うことは、今ある歯を守ることにつながり、お口の中だけではなく体全体の健康維持にも役立つのです。
- ※1T. Yamamoto、et al.、Psychosomatic Medicine、2012
- ※2T. Yamamoto、et al.、BMJ Open 2012、
- ※3P. Holm-Pedersen、et al.、J Am Geriatr Soc、2008
定期健診を受けることで、定期的にお口の状態をチェックするだけでなく、気になっているお口の症状をいつでも気軽に相談できる「かかりつけの歯医者さん」ができるのも大きなメリットです。歯が痛くなったり、歯の詰め物が取れたなどのトラブルの時も、かかりつけの先生なら相談しやすく心強いです。